
LLC
Life Cycle Logistics Consulting
株式会社エルエルシー
企業のロジスティクス改善をサポートする
コンサルティング
企業のライフサイクルコストをマネジメント

出版本「すぐに役立つロジスティクスコスト削減の実務」の紹介
日刊工業新聞社

本書は、ロジスティクス改革、とりわけ、ロジスティクスコスト削減をどのように進めるのかを実践的に解説したものです。これには、多くの企業が取り組み、挑戦していますがなかなか成果が上がらない課題テーマです。それは、企業の物流部門が、物流業務を物流業者にアウトソーシングし、コスト削減を物流事業者まかせにしていることと、ロジスティクスコストをどうやって削減するかの実践的・実務的手法がわからないことが原因だと思われます。
本書では、在庫、輸配送、保管・荷役などのロジスティクスコストを削減するための実践的手法について実例を用いてわかりやすく解説しています。
ロジスティクスコストの中心課題は、在庫削減ですが、実務者が、在庫削減をどのように改善を進めていくのかの実例を交えて、実際の在庫削減の実務に応用できる内容を紹介しています。
具体的には、なぜ在庫が増加するのか、なぜ一度減らした在庫が増加するのかの在庫マネジメントの本質を解説しています。次に、在庫削減のための現状分析の進め方については、サンプリング手法を用いて、在庫削減のターゲットを抽出するという新しい手法を紹介しています。また、この手法で在庫半減化を達成したM自動車のサービスパーツの事例を紹介しています。
在庫削減を進めたいと考えている企業の管理者が、その具体的な進め方を理解し、実践するのに非常に解りやすい内容にしています。
ロジスティクスコストの大半を占める輸配送コスト削減についても同様に、輸配送コストがなぜ増加するのか、なぜ輸配送コストが減らないのかの本質を解説しています。また、輸配送コストを削減するための現状分析では、輸配送ロス構造分析(車両運行効率、稼働率、積載率、実車率など)が重要ですが、この具体的な進め方を解説しています。
保管・荷役費改善についても、同様に、なぜ保管・荷役費が減らないのかの本質を理解する解説を行いました。保管・荷役費の改善は、野球で例えれば一発逆転ホームランの様な改善・改革の魔法の杖は無く、地道なヒットや送りバンドを積み重ねる粘り強い改善が必要です。本書では、保管・荷役費改善を進める現状分析のツール(ワークサンプリング、タイムスタディ、動線分析、レイアウト分析など)と改善案作成までの実践プロセスについて解説しています。
繰り返しになりますが、本書の特色として、①なぜ、企業がロジスティクスコストを下げることができないのかの本質が理解できます。②ロジスティクスコストを削減するための具体的な手法・進め方を解説しており、実務に直ぐに応用できる内容としました。③一般論ではなく、具体的な大きな成果をあげた事例が入っているので解りやく、信頼していただけるものと確信しております。④ロジスティクスコスト削減の進め方のポイントが解りやすいため、社内の関連部門の担当者への教育・研修用の教材としても活用していただけます。
本書は、ロジスティクスを題材にして、企業のロジスティクス上位管理者の皆様が参考になる内容で、ロジスティクスの初心者の方にも解りやすく、ロジスティクスは面白いと興味を持ってもらう内容にしています。
ロジスティクスは、全体最適、統合的な視点で、総合的な改善・改革が求められます。しかし、大半の企業は、部分最適の改善すらできていないところが多いと思われます。本書では、あえて、この部分最適改善の実践的な進め方について解説することに、力点を置きました。全体最適のロジスティクス改革は、この部分最適改善の本質を理解し、試行錯誤し、実践した経験があれば、次に取り組む道筋が見えてくるはずです。
製造業、流通業、物流業でロジスティクスに携わっておられる皆様、これから、ロジスティクスを勉強しようと思っておられる方々に、何かの参考になれば幸いです。
2013年9月
㈱エルエルシー 末岡 毅